審美補綴について
「審美補綴」は、単に噛んだり会話したりする機能を回復するだけでなく、セラミックなどを使って「美しさ」にも着目した補綴治療です。詰め物・被せ物を作る際に、色合いや形状などからくる違和感を極力なくしますし、噛み合わせの良さや耐久性などにも注意を払います。
セレックシステムについて
セレックシステムは、セラミックの詰め物・被せ物を従来よりも早く提供できる一連のソフトウェア・ハードウェアから構成されています。光学スキャナーによるストレスのない型取り、3Dデータを利用した設計、院内の装置でセラミックブロックから素早く補綴物を作ることなどを特色としています。
当院で扱っている補綴物
オールセラミック
金属を使わず、すべてセラミック素材で作製されています。そのため、透明感が高く自然な色合いを演出できるのがメリットで、隣の歯の色との調和は、一番取ることができる素材です。ただし、強い衝撃がかかると、欠けたり割れたりするリスクがあるため、症例によっては使うことができません。
-
メリット
- 見た目は天然⻭のように透明感があり、自然な色合いを出せる。
- ⻑期期間の使用でも変色に強い素材。
- 汚れに強い素材。
- 金属アレルギーの心配がない。
-
デメリット
- 強い衝撃で破損してしまうことがある。
- 奥⻭のように噛む力が特に強い⻭には使用が難しい素材。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
110,000円 |
---|---|
治療期間 | 2~3ヶ月 |
治療回数 | 3~4回 |
ジルコニア
ジルコニアは、天然歯とほとんど変わらない硬さを持っています。また長期間使用しても、変色しづらく傷がつきにくい傾向にあります。そのため定期的なメインテナンスを怠らなければ、口腔内を清潔な状態にキープ可能です。
-
メリット
- 金属アレルギーの心配がない。
- プラークが付きにくい素材なので、清潔な口腔環境を維持できる。
- 変色しにくく、天然歯に近い色合いや透明度を持つことから、自然で美しい仕上がりになる。
-
デメリット
- 強い衝撃を加えると表面が破折する恐れがある。
- 2重構造でクラウンに厚みが出るため、歯を削る量が多くなる場合がある。
- 強度が高い分、噛み合わせが高すぎると対合歯や顎関節にダメージを与えることがある。
- 隣の歯の色の調和はオールセラミックスには劣る。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
44,000~71,500円 |
---|---|
治療期間 | 1~3ヶ月 |
治療回数 | 2~4回 |
ハイブリッドレジン
ハイブリッドレジンは、プラスチックの一種であるレジンという素材と、セラミックの粒子を混合した素材です。オールセラミックの詰め物・被せ物より変色などは起こりますが、セラミックとプラスチックの柔軟性が合わさることで、外観の良さと割れにくさなどを両立できるメリットがあります。
-
メリット
- 保険適用のプラスチックに比べ、自然な色を再現できる。
- 金属アレルギーの心配がない。
- 保険適用のプラスチックに比べ、耐久性がある。
- セラミックより柔らかく、噛み合う歯への負担が少ない。
-
デメリット
- 長期間使用すると、多少変色がみられる。
- セラミックと比べると傷つきやすいため、表面に汚れが付着しやすい。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
44,000円 |
---|---|
治療期間 | 1ヶ月 |
治療回数 | 2回 |
メタルボンド
金属の上にセラミックをコーティングした被せ物です。外側から金属が見えないので、自然な仕上がりとなります。また十分な強度を誇るので破折する心配もありません。ただし、金属アレルギーのリスクがあります。
-
メリット
- 見た目の変色に強い素材。
- 内冠が丈夫なため、前歯・臼歯、どちらでも使用できる。
-
デメリット
- 金属アレルギーを起こす可能性がある。
- 長く装着していると歯ぐきとの境目が黒く見えてくることがある。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
93,500円 |
---|---|
治療期間 | 2~3ヶ月 |
治療回数 | 3~4回 |
ファイバーコア
ファイバーコアは詰め物・被せ物の土台となる部位で、ファイバーポスト補強型レジンコアとも呼ばれます。グラスファイバーとレジン(プラスチックの一種)を使っており、天然歯に近いしなやかさを特徴としています。そのため、歯の根にダメージを与えにくい利点があり、むし歯などで歯の大部分を損失したときに有効です。
※基本的に保険適用内ですが、補綴物(詰め物・被せ物)に自費の素材を使用する場合、コアも自費になります。
-
メリット
- 天然歯とほぼ同等の硬さや弾性があるため、歯が割れるリスクが低い。
- 強度があり、耐久性がある。
- 天然歯に近い、自然で透明感のある美しい歯を再現できる。
- 金属アレルギーなどの心配がない。
-
デメリット
- 口腔内で製作する直接法の場合、歯科医師のテクニックやお口の状態によって出来上がりが左右されやすい。
- 補綴物(詰め物・被せ物)に自費の素材を使用する場合、自由診療になる。
ホワイトニングについて
ブラッシングや歯のクリーニングだけでは歯の汚れを落とすのが難しい場合は、「ホワイトニング」をご提案することが可能です。歯を削らずに、薬剤の成分で歯のトーンを上げていく施術なので、クリーニングと組み合わせれば「歯を綺麗にしたい」といったご希望にお応えできます。
当院で行っている
ホワイトニング
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングとは、患者様ご自身が自宅などで行う施術です。歯科医院で作製したマウスピースに薬剤を注入し、決められた時間装着し続けます。薬剤の有効成分が歯の内側に沈着した着色成分をゆっくり分解するので、歯が本来持っている自然な色が引き出されます。
-
メリット
- ご自宅でできるのでライフスタイルに合わせやすい。
- ホワイトニングの効果が持続しやすい。
- オフィスホワイトニングに比べ治療費が安い。
- 色戻りがしにくい。
-
デメリット
- 薬剤の濃度を抑えているため、効果が見られるまで時間がかかる。
- 一回の使用時間が長くなる。
- ホワイトニング期間中、歯に色移りしやすい飲食物に気を付けなくてはならない。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
33,000円 |
---|---|
治療期間 | 1ヶ月 |
治療回数 | 2回 |
オフィスホワイトニング
歯科医院で治療がすべて完結するホワイトニングです。高濃度の薬剤を利用し、 専用の光を当てることでスピーディーに歯のトーンを上げる効果が期待できます。歯科医師や歯科衛生士が担当するので色ムラも起きにくいのが特徴です。
-
メリット
- 資格を持つ歯科医師・歯科衛生士が施術を担当するため、ムラが少ない仕上がりになる。
- 1回の施術でも、ホワイトニング効果を得やすい。
- 必要に応じて歯のクリーニングを同時に対応できる。
- 処置時に何か異常を覚えた時も適切な処置ができる。
-
デメリット
- 歯の白さを保つには、繰り返しの来院が必要になる。
- 薬剤を使用する際、痛みを感じたり、沁みたりする場合がある。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
33,000円 |
---|---|
治療期間 | 1ヶ月 |
治療回数 | 2回 |
ホームホワイトニング+オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせる施術です。両方のホワイトニングのメリットを得られるので、より高いホワイトニング効果および長期間歯が白い状態を維持できます。
-
メリット
- 色戻りがしにくく、ホワイトニングの白さが持続する。
- 短期間でも白さがアップする。
- 色ムラが少なく、より自然な白さを引き出せる。
-
デメリット
- オフィスとホームホワイトニング両方の治療をする都合上、痛みを感じる可能性が増す。
- ホワイトニング期間中、歯に色移りしやすい飲食物に気を付けなくてはならない。
- 保険適用外のため、自由診療になる。
料金 (税込) |
55,000円 |
---|---|
治療期間 | 2ヶ月 |
治療回数 | 4回 |